六日のあやめ 十日の菊

江戸城大手門

今回ご紹介するのは、皇居東御苑の二の丸庭園で撮影した「ハナショウブ」。

今月8日に撮影したものだから、20日も前になる。

見頃は6月の中旬ごろと書いてあったから、少し時期を失してしまったかもしれない。

しかし、連日梅雨空が続き、湿気の多い天気には、やはりハナショウブがよく似合う。

ということで今回は、「時期遅れで役に立たない」かもしれないが、美しいハナショウブをご覧いただこうと思う。

今、江戸城の正面玄関・大手門では、渡櫓の改修工事が行われている。

大手門門を入って、二の丸庭園へと進む。

菖蒲田には、たくさんの人たちがハナショウブを見に集まっていた。

二の丸庭園の菖蒲田

”江戸時代、ここ「二の丸庭園」には、小堀遠州が作った庭園があったが、火災で度々焼失し、明治以降は荒廃していた。

現在の庭園は、九代・家重の時代に作られた庭園の絵図面を参考に作られた”

と、案内板に書いてあった。

84種のハナショウブ

この菖蒲田に植えられているハナショウブは、全部で84種類。

昭和41年に明治神宮の菖蒲田から株を譲り受け、育てているものだという。

江戸系

ハナショウブは、自生する「ノハナショウブ」をもとに改良された園芸品種で、改良された地域によって「江戸系」「肥後系」「伊勢系」の3系統に大別される。
ここに植えられているのは、すべて「江戸系」。

群生の美

江戸系の特徴は、「群生」の美しさを鑑賞するのに向き、草丈の高いものが多いという。

雨に濡れたハナショウブが、とても美しい。

見頃は6月中旬

案内板には、「見ごろは6月上旬から中旬」と紹介されていた。

しかし、皇居東御苑のホームページには、

6月20現在、品種の数こそ減ったが、遅咲きのハナショウブは咲いていると書いてあったし、

アジサイ、クチナシ、夏椿などの花も見られるとのことだ。

いずれ菖蒲か杜若

今の時期、二の丸庭園を訪ねると、ひょっとして「ハナショウブ」に関しては「六日のアヤメ」になってしまうかもしれない。

しかし、他の草花も様々咲いているはずなので、訪ねて損はしないはず。

特に、夏椿は「沙羅の木」とも呼ばれ、平家物語にも登場する「沙羅双樹」の代用として各地の寺院で植えられているという。

昔、福井市にある越前松平家の菩提寺「大安寺」で夏椿の花を見たことがあった。

その時、住職からは「沙羅双樹」だと説明された。

越前松平家は藩祖が徳川家康の次男である結城秀康、つまり2代将軍秀忠の兄だ。

秀康の死後、その子忠直は越前藩主となるが、乱行により秀忠によって隠居を命じられ、さらには豊後配流されその地で亡くなる。

菊池寛の「忠直卿行状記」は、その間の事情を小説にしたものだ。

歴代藩主の墓が並ぶ大安寺の墓所に忠直の墓が無かったことと、夏椿の花が白く大きかったことを覚えている。

夏椿が沙羅双樹とは全く別種の植物なのだと知ったのは、それからずいぶん後のことになる。

「平家物語の無常観」と忠直の生涯がシンクロして、いまも思い出深い。





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め組のかった

Author:め組のかった
「惑わず」の年から走り始めて四半世紀。還暦で初フルマラソンを走り、2010年には66キロのウルトラを制限時間ギリギリで完走。現在も月に200キロ以上を目標に走り込みながら、写真を撮っている。
このブログは、ジョギング中に撮り貯めた写真によるフォトエッセイを目指している。
タイトルは「おくのほそ道」をもじってみたのだが、さて、わかるかなあ?

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