街で見かけた看板「天国への引越し」

大田区の第一京浜道路沿いで、一風変わったキャッチコピーの書かれた看板を見かけた。

走りながら、ふと遠方の看板を見上げると、こんな文句が目に入ったのだ。

天国への引越しのお手伝い

「天国へのお引越しのお手伝い」

というのは、一体どんなことをするのだろう。

天国へと導いてくれる宗教団体の看板だろうか?

それとも、死後、天国に入るために必要な何かを指南・伝授してくれるのだろうかと考えた。

そして、しばらく走ると下に書かれた文字が見えてきた。

遺品整理専門会社

「遺品整理専門会社」。

そうか、いわゆる「孤独死」の人たちの遺品を整理する人たちのドキュメントをテレビで見たことがある。

そうした仕事を専門にする会社なのかと理解した。

家に帰ってから、

「遺品整理専門会社」という言葉で検索すると、「一般社団法人 遺品整理士認定協会」という団体のホームページがあったので、のぞいてみた。

それによると遺品整理士認定協会は、「遺品整理士」という言葉を特許庁へ商標登録し、遺品整理業界の健全化を目指しているとして、次のように自らを紹介している。

”核家族など社会構造の変容に伴い、遺品整理業は特に需要が高まっています。
しかし、法整備がほとんど整っていないこともあり、不用品を不法投棄したり、不当に高額の料金を請求する業者も少なからず存在します。
そのため、養成講座の運営、認定試験の実施を目的としています”

写真の会社名はモザイク加工してわからないようにしたが、

この会社の社長さんは「遺品整理業」という業種を作った人とのこと、

ネットを検索していて、インタビュー記事に出会った。

その中で

「世間では、高齢者の孤独死ばかりが注目される傾向がありますが、65歳以上になると、行政の介護対象になるので、人知れず死んでゆき、何カ月も発見されないというケースはそれほど多くはありません。

むしろ、50歳から65歳くらいの働き盛りの年代の男性に孤独死は多いんです」

というコメントがあった。

そして、今や年商は4億円以上、年間依頼件数1800件に達するという。

この数字が語るのは、社会の奥深くで、じわじわと”孤独が広がっている”ということだ。
心が暗くなる。

以前、映画「おくりびと」がアカデミー賞外国語映画賞を受賞し、納棺師という仕事が広く世に知られるきっかけとなった。

近ごろは、この遺品整理業界を舞台とする映画、本、放送が、度々紹介されている。

それは、その仕事の現場に、今の社会の現実と様々な生の人生が見えるからなのだろう。

この会社のホームページを見ると、日本全国に支店を構えるほか、韓国支店や中国事務所も載っていた。

孤独死は、日本だけの現象ではないのかもしれない。

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め組のかった

Author:め組のかった
「惑わず」の年から走り始めて四半世紀。還暦で初フルマラソンを走り、2010年には66キロのウルトラを制限時間ギリギリで完走。現在も月に200キロ以上を目標に走り込みながら、写真を撮っている。
このブログは、ジョギング中に撮り貯めた写真によるフォトエッセイを目指している。
タイトルは「おくのほそ道」をもじってみたのだが、さて、わかるかなあ?

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