「ニュートンのリンゴ」と「メンデルのブドウ」


ニュートンのリンゴとメンデルのブドウ

今回は、小石川植物園の中にある「歴史的な科学者」ゆかりの樹木をご紹介する。

それは「万有引力の法則」の発見者、イギリスのニュートンのリンゴの木と

遺伝の法則を発見したメンデルゆかりのブドウの木だ。

小石川植物園に入り、本館の建物を過ぎると間もなく、前方に二つの樹木が並んで植えられているのが見える。

この話を知人にしたところ、「メンデルはエンドウで交配実験を行い、遺伝の法則を発見したのでは?」と尋ねられた。

そういわれてみれば、確かにその通りだった。

何故、メンデルゆかりの木として、ブドウの木がここにあるのだろう。

二つの木にまつわるエピソードを調べてみた。

リンゴの木

まずこれは「ニュートンのリンゴ」の木。

アイザック・ニュートンが万有引力の法則を発見したのは22歳の時だという。

「リンゴの木からリンゴが落ちるのを見て思いついた」という話は広く伝わっている。

小石川植物園にあるリンゴの木は、ニュートンの生家にあったリンゴから、接ぎ木によって育てた木だ。

ケントの花

品種は「ケントの花」という品種で、リンゴの実は比較的短期間で次々と熟して落果するのだという。

従って、風もないのに樹から実が落ちるのを見るのも普通であったようだ。

この木が日本にやってきたいきさつはこうだ。

「青い森の片隅から」というホームページには、概略次のように説明されている。

接ぎ木を送ったのは、イギリスの国立物理学研究所長のゴートン・サザランド氏。
送られたのは日本学士院長の柴田雄次博士。

二人は親しい中で 、それは昭和39年のことだった。

リンゴ説明

ところが、その接ぎ木がウィルスに感染していることがわかり、本来なら焼却処分になるところだったが、そうはならなかった。

ウィルスは接ぎ木以外では伝染しないこと、
ニュートンゆかりの貴重な文化遺産であること、
将来ウィルスの無毒化の方法が確立される可能性があること

こうしたことから、小石川植物園内で長い間、隔離されていた。

しかし昭和56年になって、ウィルスの無毒化が実現する。

成長点培養によって、ウィルスフリーの苗を作ることができたからだ。

ニュートンのリンゴが日本に到着してから17年後にこの地に植えられ、このように大きく育ったのだ。

写真

現在、小石川植物園の木から増やされた「ニュートンのリンゴ」は、青森や長野をはじめ日本全国に植えられ、育っている。

このリンゴの実は、熟したあと保存がきかないので、経済的な価値はないとのことだが、

子供たちにとっては、とても夢を感じる存在となっているに違いない。

ブドウの木

そして、こちらは「メンデルのブドウ」、メンデルとのつながりは何処にあるのか。

「宇宙と物理の小部屋」というホームページには、概略、こんなふうに書いてある。

グレゴール・ヨハン・メンデル(1822-1884)は、オーストリア帝国(現在のチェコ)に生まれ、修道院の司祭をしながら、遺伝の研究をつづけた。

メンデル

当時は,良質のワインを求める地元の人たちの要望に応えて、ブドウの品種改良を試みるのも修道士の役割の一つだった。

メンデルは22歳のとき,修道院長にブドウの品種改良の研究を命じられて,いくつかの品種を庭園に栽培していて、そのブドウの木の一つが日本で育てられている木だ。

メンデルは、偶然の交配の結果ではなく遺伝の法則を見つけ、それに従って品種改良をすればよいと考え、エンドウの交配とその結果の分析に力を注いでいった。

そして、「メンデルの法則」を発見することにつながった。

ブドウの説明

この木は、1913(大正2)年、チェコの修道院にあったブドウの木から枝分けされた木を、東京大学の三好学教授が譲り受けたもの。

その後修道院にあったブドウの木は失われてしまったため、今度は小石川植物園の木から枝分けしたものがチェコに送られ、本家のブドウの木は復活したという。

今年はともに、実をつける時期は過ぎてしまったが、来年はもう少し早い時期に訪ね、ニュートンやメンデルも見た実をこの目で見ることにしよう。
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め組のかった

Author:め組のかった
「惑わず」の年から走り始めて四半世紀。還暦で初フルマラソンを走り、2010年には66キロのウルトラを制限時間ギリギリで完走。現在も月に200キロ以上を目標に走り込みながら、写真を撮っている。
このブログは、ジョギング中に撮り貯めた写真によるフォトエッセイを目指している。
タイトルは「おくのほそ道」をもじってみたのだが、さて、わかるかなあ?

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