怖いポスターに出会った


横浜に「日本新聞博物館」(愛称:ニュースパーク)という施設がある。

日本新聞協会に加盟する新聞社、通信社、放送社などによって運営されているもので、日本の新聞の歩みなどが展示されている。

その展示の中で、とても怖いポスターに出会った。

それが、これ。

昭和12年

「日支 今や全面的衝突!」と書いてある。

昭和12年、当時の報知新聞社が、部数拡大のために作成したポスターだ。

報知新聞社とは、明治から大正にかけての東京五大新聞の一つ。
戦時下の新聞統合で読売新聞に合併され、戦後は読売系のスポーツ紙として再出発している。

私はこのポスターを見て、「なんと、今と状況はそっくりではないのか。下手をすると歴史は繰り返すぞ」と驚いてしまった。

家に帰ってから昭和12年はどんな年だったのか、「読売新聞に見る昭和の40年」という本で、当時の記事を調べてみた。

盧溝橋事件

昭和12年7月8日発行の新聞には、7月7日に中国・北京南西の盧溝橋で起きた「日本軍と中国国民革命軍との軍事衝突」の記事が大きく掲載されている。

盧溝橋事件は、日中戦争の直接の導火線となった事件で、

当時の紙面には、
「期限付停戦決定」~撤兵せずば断固膺懲(ようちょう:征伐する)

といった、威勢の良い文字が躍っている。

現在の尖閣を巡る問題では、伝わってくる中国の報道官や中国軍幹部のコメントが、当時の日本のように強気なのが気になる。

岩波書店発行の「近代日本総合年表」で当時の政治や社会の動きを調べてみた。

政治の動き

盧溝橋事件のあと、日中間の軍事衝突が急速に拡大していく様子がわかる。

一方、国内の社会の様子はどんなものだろう。

社会の動き

8月、「映画の巻頭に、<挙国一致><銃後を護れ>などの1枚タイトルを挿入」との文字が見える。

国民歌の歌詞募集も行われている。

こうした記録は、今から75年前に実際に起きた出来事だ。

紛争の火種を抱える今、再び戦争という歴史を繰り返さないために、どんな知恵があるのだろうか。

現代は、兵器の破壊力が当時に比べて格段に増している。

今の時代の戦争は、地球の破滅に結びつきかねない。

手塚治虫の「火の鳥」では、核戦争で地球は壊滅し、あらゆる生命は死に絶える。

そしてその中で、主人公は何十億年という死の世界の中で、再び生命が地球上に誕生するのを待つことになるのだ。

本当に人類は、そして地球は大丈夫なのか、

心配になる。
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め組のかった

Author:め組のかった
「惑わず」の年から走り始めて四半世紀。還暦で初フルマラソンを走り、2010年には66キロのウルトラを制限時間ギリギリで完走。現在も月に200キロ以上を目標に走り込みながら、写真を撮っている。
このブログは、ジョギング中に撮り貯めた写真によるフォトエッセイを目指している。
タイトルは「おくのほそ道」をもじってみたのだが、さて、わかるかなあ?

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