運河沿いを走る~芝浦から天王洲

JR田町駅東口(芝浦口)から海の方に向かって少し歩くと、東海道線などの線路と平行するように芝浦運河が流れている。
運河は、品川区の天王洲の方まで続いており、絶好のジョギングのコースになっている。
正面が浜松町の方面、手前うしろが天王洲の方向になる。

沿道には、花がたくさん植えてあり、手入れも行き届いている。
その中で、目立ったのは、タチアオイ。
ちょうど花をつけ始めていた。
タチアオイの花は、普通は白、赤、ピンクといった色が多いが、右側の濃紺から黒に近いタチアオイは珍しいと思い、写真に収めた。
私は、この色は初めて見た。
タチアオイは、下から上に順に花を開いてゆくが、「一番上の花が咲くころに梅雨が明ける」という話を昔聞いた。
確かに、一番上の花が咲く頃、毎年、梅雨が明けるのだった。

左側に見える建物は、港区港南の高層マンション群。
水門のすぐ左手には、元の東京水産大学(現在は東京商船大学と合併して東京海洋大学になっている)の海洋科学部がある。
右手に見えるのが天王洲だ。
右側の運河沿いの道を通って天王洲の交差点の方に向かう。

浜松町と羽田を結ぶモノレール。
子供の頃、手塚治虫の漫画で見た近未来の都市の姿は、こんな感じだったように思う。
右側に見えるビルには、しばらく前までは「JAL」のロゴがついていた。

今は「CANON」の文字に変わっている。
調べてみたら、日本航空の本社ビルは既に2004年に売却されていたのだが、JALは賃貸でそのまま入居していた。
ところが2010年、会社更生法の適用申請をした年に、入居スペースをビルの3分の1に減らしたことで、ロゴも変わったということだ。
低価格の航空会社の台頭等、航空業界を取り巻く厳しい環境を感じさせる出来事だ。

これは、江戸末期の台場の築造計画図に、現在の地図を合わせたもの。
天王洲アイルの北西の隅は、ちょうど第4台場が築かれた場所だったところだ。

ちょうど第4台場があった所から、品川埠頭の方を写してみた。
ウォーターフロントとしての開発も進み、ディナークルーズなどを提供する豪華船の船着き場が見えた。

以前、倉庫であったところも、再開発で、おしゃれなスポットに変わった。

考えてみれば、今見える水路は昔の海の名残り。
この街並みは、「海上都市」というべきものかもしれない。

このコースで、家からの往復の距離は10キロ程度。
蒸し暑い夏の夜には絶好の、お気に入りのコースだ。
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