文字、活字~ゆかりの場所へ

この日のジョグは、「文字と活字、ゆかりの場所」を巡るコースを走ることにした。

盲唖学校

ここは、中央区築地4丁目、「築地がんセンター」の隣りにある「市場橋公園」。

以前ご紹介した「みゆき通り」沿いにある。

「東京盲唖学校発祥の地」、「日本点字制定の地」と書いてある。

碑文


ウィキペディアによれば

「日本の視覚・聴覚障害者に対する教育は,京都と東京において ほぼ同時期に始まった。
京都では、1873(明治6)年, 京都の待賢小学校内で聾唖教育が開始された。

東京では,1875(明治8)年に“楽善会”という篤志家グループによる盲人教育施設を設立する運動が始まり,1880(明治13)年に『楽善会訓盲院』が開校。
1885(明治18)年 文部省直轄となり『東京盲唖学校』と改称。

戦後 東京教育大学の附属校となり,現在は『筑波大学附属視覚特別支援学校』『筑波大学附属聴覚特別支援学校』となっている」と書かれている。

その「楽善会訓盲院」が建てられたのがこの地で、校舎の設計はジョサイア・コンドル(鹿鳴館や綱町三井倶楽部の設計者)であったという。

残念ながら関東大震災で壊れ、現存はしていない。

そして「日本点字制定の地」というのは、「東京盲唖学校」の教師・石川倉次が作った日本点字が、東京盲唖学校で採用されたのを記念したものだ。

石川倉次は、フランスのルイ・ブライユが、縦2、横3の6つの点でアルファベットを表現させたのを受けて、6点式展示で日本語を表記することに成功した人。

「日本点字の父」といわれているという。

缶ビールの飲み口の近くに、点字で「おさけ」と表記されている。
他にも、私たちの暮らしの身近で見ることが多い。

活字発祥の碑

次に向かったのは築地1丁目、松竹本社ビルの裏手にある「活字発祥の碑」だ。

今はワープロが発達して、活字を使わなくても、きれいな文字の文書を大量に印刷することができるようになったが、つい最近まで、新聞、雑誌、書籍は、すべて金属の活字を使って印刷をしていたものだ。

文書をきれいに、大量に複製できるようになったのは活字のおかげだ。

「源氏物語」を読むのに、平安時代の人は、いかに苦労をしたことか。


日本の活字の先駆者は、長崎のオランダ語の通詞(通訳)である本木昌造という人物。

明治2年に外国人の助けを借りて、鉛活字の製造に成功している。

この碑の文面にある平野富二は、本木昌造の門弟の一人。

平野富二


明治6年に築地で活版印刷機械を製作販売、黎明期の印刷業界の先駆者として活躍した人物だ。

ところが、平野富二という人物、この他にもいろいろと大きな事業に取り組んだ人でもある。

そのうちの一つに石川島造船所の経営がある。

石川島造船所は、現在のIHI(前の石川島播磨重工)の前身。

明治9年に政府から払い下げを受けて経営に当たり、日本初の蒸気船を建造したほか、大正7年には自動車の製造も始め、のちに「いすゞ自動車」になっている。 

銀座1丁目

築地を離れ、次に向かったのは「銀座1丁目」。

ここは銀座中央通りに面した「タニザワ」というお店。

このお店のキーワードは「鞄」。

この漢字、実はこのお店で生まれたのだという。(したがって、和製漢字ということになる)

常用漢字表には載っていないので、法令や役所の公用文書、新聞、放送などでは原則的に使用することがない。

だからと言って多くの人が読めないということはなく、ワープロで入力して変換すると、真っ先に、この字が出てくる。

ウインドウの商品

お店のホームページには、その経緯について、このように紹介されている。

店の創業は明治7年。

銀座に店を構えた明治23年のこと、
「(創業した谷澤)禎三が考案したといわれる「鞄(かばん)」の文字を看板に掲げたところ、銀座をお通りになった明治天皇のお目にとまり、侍従職を通し「何と読むか?」との御質問を受ける。
これをきっかけに「鞄」の字が全国に広まったと伝えられている」

・・・ということだ。

確かに、小学館の中国語の辞書・「中日辞典」を調べてみたが、鞄という字は載っていなかった。

「革で(物を)包む」という意味で、なかなかうまい造語だと思うのだが。

タニザワ正面

お店の正面を見たのだが、「鞄」という文字は、どこにも無いようだった。

漢字は、今の銀座には似合わないのだろうか。
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プロフィール

め組のかった

Author:め組のかった
「惑わず」の年から走り始めて四半世紀。還暦で初フルマラソンを走り、2010年には66キロのウルトラを制限時間ギリギリで完走。現在も月に200キロ以上を目標に走り込みながら、写真を撮っている。
このブログは、ジョギング中に撮り貯めた写真によるフォトエッセイを目指している。
タイトルは「おくのほそ道」をもじってみたのだが、さて、わかるかなあ?

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