台場を作った男~江川太郎左衛門英龍


台場、フジテレビ横

お台場、フジテレビ横の広場からレインボーブリッジの方を眺める。
正面には東京タワーも見え、とても素敵な眺めだ。

パフォーマーたち

先日、そのフジテレビ横から、ダイバーシティの方に向かう道を、ジョギングで通った。

すると、革ジャンにブーツの集団が、曲に合わせて踊っているのに出会った。

一人はものすごいヘアースタイルだ。

メンバーも、中年に差し掛かっている人もいる感じで、決して若いとは言えない。

「世の中は広い!」と改めて感じる光景だった。

伊豆の国市イベント

革ジャンのグループのすぐ隣りの広場では、静岡県「伊豆の国市」のイベントが行われていた。

イベントのタイトルは「歴史探訪・坦庵フェアinお台場」。

坦庵とは、幕末に活躍した伊豆の国市ゆかりの人物・江川太郎左衛門英龍のことで、
品川台場を築造した人物だ。

(江川太郎左衛門とは代々の当主が襲名した名前で、英龍というのが個人名になる)

友好記念の河津桜

第3台場近くの海辺に植えられている河津桜。

外敵に備え、幕末に台場が作られてから150年になるのを記念して、江川太郎左衛門英龍のふるさと韮山市(現在は伊豆の国市)から送られたものだ。

ということで、お台場と江川太郎左衛門英龍とは深い縁がある。

イベントは、江川太郎左衛門英龍が築造した「韮山反射炉」の世界文化遺産登録を目指そうと開かれたものだった。

江川英龍

江川太郎左衛門英龍(享和元年・1801~安政2年・1855)とは、どんな人物だったのだろうか。

会場に設置されたパネルには、次のように紹介されている。

「天保6年(1835)に、父の跡を継いで韮山代官に就任。
韮山代官は、伊豆・駿河・相模・甲斐・武蔵にある幕府直轄地の支配を担当する行政官。

江川は、飢饉で疲弊した管轄地の経済の立て直しに大きな実績をあげるとともに、海防に大きな関心と危機感を持ち、幕府に様々な政策を進言した。

進言した策の中には、西洋砲術の導入、鉄製大砲の生産、台場の設置、海軍の創設、西洋式の訓練を施した農兵制度の導入があり、このうち鉄製砲を鋳造するために必要とされたのが反射炉であった」

反射炉説明

これが、英龍が幕府からの命を受けて築造にあたった反射炉だが、英龍はその完成を見ることなく世を去っている。

反射炉とは、17-18世紀にかけてヨーロッパで発達した、金属を溶かして大砲などを鋳造するための溶解炉のこと。

反射炉

熱を炉内の天井で反射し、一点に集中させて千数百度の高温を実現させる。

韮山反射炉は、実際に稼働したものとしては、世界で唯一残る貴重なものだという。

台場の砲台

韮山反射炉は、去年の6月、世界文化遺産への登録を目指す「九州・山口の近代化産業遺産群」の構成資産候補に追加された。

「九州・山口の近代化産業遺産群」というのは、『幕末から明治期の飛躍的な日本の近代化』をテーマとして、複数の資産から構成されている。

その中には、旧官営八幡製鉄所(北九州市)や萩反射炉(山口県萩市)、旧グラバー住宅(長崎市)、旧集成館(鹿児島市)などがあり、3年前に世界遺産の暫定リストに記載されたということだ。

古地図・大砲習練場

これは、今のJR浜松町駅から浜離宮付近の古地図。
1856年(安政3年)、英龍が亡くなった翌年のものだ。

地図のほぼ真ん中、浜離宮の左隣に
「御鉄砲方 江川太郎左衛門英敏 大小砲習練場」と書いてあるのが見える。
英敏とは英龍の長男の名前だ。

英龍は高島秋帆に近代砲術を学び、改良した高島流砲術の普及、教育に努めた。
その門下には、橋本左内、桂小五郎、佐久間象山などがいたという。

明治維新に活躍した多くの人たちが、英龍に砲術を学ぶため、この大小砲習練場に足を運んでいる。

更に、江川太郎左衛門英龍について、ウィキペディアには
「国防上の観点からパンの効用に初めて着目、堅パンを初めて焼いた人物。
パン業界からパン祖とも呼ばれる」というエピソードも記されていた。

多方面にわたって活躍した人物であった。

「韮山反射炉」が、果たして世界遺産に指定されるのかどうか、注目していきたい。
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プロフィール

め組のかった

Author:め組のかった
「惑わず」の年から走り始めて四半世紀。還暦で初フルマラソンを走り、2010年には66キロのウルトラを制限時間ギリギリで完走。現在も月に200キロ以上を目標に走り込みながら、写真を撮っている。
このブログは、ジョギング中に撮り貯めた写真によるフォトエッセイを目指している。
タイトルは「おくのほそ道」をもじってみたのだが、さて、わかるかなあ?

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