「昭和の紙芝居」展~昭和館



昭和館

九段下の交差点、北の丸公園に近いところにある昭和館。7階建ての大きな建物だ。

「昭和館は、戦没者遺族をはじめとする国民が経験した戦中・戦後(昭和10年ごろから30年ごろまで)の生活にかかわる資料を収集、保存、展示し、労苦を後世代に伝える国立の施設です」と、パンフレットに書いてある。

開館は平成11年、日本遺族会が厚生労働省から委託を受け、運営にあたっているという。

1階にある「昭和館懐かしのニュースシアター」では、週単位で、戦中から戦後30年代までのニュース映像を常時、上映している。

懐かしのニュースシアター

これは、去年11月のプログラム。
去年、皇居ジョギングの後のぞいてみたのだが、当時の生活や世相などがわかって、とても興味深かった。

「昭和の紙芝居」展

これが、今開かれている企画展「昭和の紙芝居」。

飴などを売ることで商売する街頭紙芝居が始まったのは昭和5年頃ということだが、紙芝居に懐かしさを一番感じるのは、われわれ団塊の世代ではないだろうか。

テレビ放送が始まったのは昭和28年だが、テレビ受像機が高くてなかなか買えなかったから、昭和30年代初めくらいまでは紙芝居が子供たちの娯楽の柱の一つであったことは間違いない。

因みに、我が家でテレビ受像機を購入した時は、いっぺんに代金が払えなかったから、電気屋さんに毎日100円ずつ代金を払っていたことを覚えている。

ただ、テレビをいつ頃買ったのか、その頃テレビの値段はいくらだったのか正確にはわからない。

仮に7万円だとすると払い終わるまで700日、2年近くかかるのだから、買う方も売る方も大変だった。

昭和7年の写真

あの頃、近所には子供たちが今よりずっと多くいて、紙芝居のおじさんが拍子木を叩いて付近を一周すると、あっという間に小銭を持って子供たちが集まってきた。(この写真ほどには人は集まらなかったが)

黄金バット

水あめやソースせんべい、あんず、型抜きなどを買って見た紙芝居。

どんな話だったか、今では覚えていないが、「黄金バット」というタイトルだけは記憶に残っている。

「ゲゲゲの鬼太郎」で知られる水木しげるさんも、戦争から復員後しばらくの間は、紙芝居の絵をかいて生活していたことがあったとのことだ。

そして話を演じてみせる「紙芝居のおじさん」も、最盛期には普通のサラリーマンを超える収入を手にすることができたという。

昭和30年代の最盛期で、紙芝居師は全国で5万人いたそうだ。

展示では、娯楽のみならず教育・国策にも利用された紙芝居の、誕生から最盛期、衰退、そして現在に至る新たな展開まで紹介されている。

いろいろな分野で活躍

これは、つい最近小金井市の「江戸東京たてもの園」の中で撮った写真。

紙芝居は姿を消してしまったわけではない。
娯楽、教育、広報、コミュニケーションツールとして、今なお活躍し、利用されている。

ネットで調べると、毎年「手づくり紙芝居コンクール」を開いている箕面市立図書館のホームページには、「紙芝居は日本の伝統文化であり、世界最小の演劇です」と書いてある。

また、去年12月には、世界紙芝居選手権「世界KAMI-1グランプリ」なる大会も開かれたという報告もネット上で発見した。


紙芝居に魅力と可能性を感じ、生活の中に保存・活用しようとしている人も少なくないようだ。


実は、私の知人にも、「紙芝居の名手」というべき人物がいる。

序破急のきいたセリフ回し、タイミングのいい口三味線ならぬ「口(くち)BG」、そして絶妙なページ送り(次のページを少しだけ見せてなかなか全部を見せなかったり、引く抜くと同時に声がガラッと変わったり)など、大人が見ていてもとても楽しい。

出演、構成、音楽、効果、・・一人ですべてを行う「世界最小の演劇」と云うにふさわしい。

子供たちの食い入るように見つめる姿を見ると、自分も挑戦してみたくなるほどだ。

上演もある

日曜日には、昭和館で紙芝居の上演も行われる。

近くに花見の名所が数多くある場所だ。

花見で、千鳥ヶ淵や、靖国神社、北の丸公園にお出かけすることがあれば、足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

め組のかった

Author:め組のかった
「惑わず」の年から走り始めて四半世紀。還暦で初フルマラソンを走り、2010年には66キロのウルトラを制限時間ギリギリで完走。現在も月に200キロ以上を目標に走り込みながら、写真を撮っている。
このブログは、ジョギング中に撮り貯めた写真によるフォトエッセイを目指している。
タイトルは「おくのほそ道」をもじってみたのだが、さて、わかるかなあ?

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
スポンサードリンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR