伊豆の春も遅かった

地域の団体旅行にお誘いを受け、伊豆に行ってきた。
伊豆半島の西のつけ根にある「三津(みと)シーパラダイス」では、春の日差しを受けてアシカなどが日向ぼっこをしていた。
ずっとこのままの格好で、身じろぎもせず陽の光を受けていた。
日差しは春だが、風はまだ冷たかった。

ここは、伊豆の国市にある道の駅「伊豆のへそ」。
菜の花と河津桜が、ちょうど満開だった。

近くの河津桜の並木では、ようやく7分咲きといったところだ。
ここでは、例年2月中旬に開花するということなので、今年は1か月近くも遅い。
東海岸の河津町では、ようやく河津桜が満開となり「今年の桜祭りの日程を3月18日まで延長する」とホームページで広報していた。

道の駅では、伊豆・稲取地方に伝わる「つるし飾り」展が開かれていた。
ひな壇の両脇に、一対のつるし飾りをする風習で、飾り物がそれぞれとても可愛い。

飾りには、それぞれ意味がある。
「這い子人形」は、子の健やかな成長を願う気持ち、
巾着はお金に困らないよう、亀は長寿、桃は実が多いので多産を願う気持ちが込められているという。
手作り感があって、親の子に対する気持ちが伝わってくる。

駐車場の白梅も、ちょうど満開になっていた。
「桃の節句」に、桜と梅が花盛りだった。

そして、楽しみな「菜の花摘み」。
蕨、ぜんまい、タケノコなど、桜の散った後の山菜取りは何度も経験しているが、菜の花摘みは初めてだ。
「花が咲いて茎が固くなっているのは避け、柔らかいものを摘む」と栽培農家の人に教えてもらう。
「蕨と同じだな」と思いながら、小さなビニール袋にいっぱい積んで帰った。

その晩早速、「おひたし」にしてみる。
くせがなく、おいしい。
考えてみれば、これが自分にとっての”春一番”だった。
気象各社は、すでに今年第一回のソメイヨシノの開花予想を発表している。
それによると、今年は寒さが長く続いた影響で、全国的に平年より若干遅れそうだとしている。
今のところ東京都心では、開花は3月26日から30日の間との発表だが、発表後も相変わらず寒さが続いている。
春爛漫まで、まだ少し時間がかかりそうだ。
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