神宮外苑の「同期の桜」


マラソン門で

新宿区の国立競技場の門に、こんな案内があるのを見つけた。
昭和39年の東京オリンピックのメイン会場となった競技場だ。

「出陣学徒壮行の地」碑は、この門のすぐ左にあると書いてある。

先の戦争の末期、戦局が悪化する中、徴兵猶予が解かれて戦地に向かうことになる学生の壮行会が、この地で行われたのだ。

そして、この門は「マラソン門」と書いてある。

マラソン選手が競技場の中に入ってゆくときに通る道の横に、このような碑があるのは知らなかった。

競技場に続く道

マラソンランナーは、右手正面に暗く見える所を通って競技場の中に入ってゆくのだろう。

そして、写真の手前左に、その碑が見える。

碑

国立競技場の前身は、明治神宮外苑競技場。

大正13年から、明治神宮外苑競技場では現在の国体のような総合競技大会が行われていた。

国立競技場の中にある「秩父宮スポーツ博物館」には、当時の資料が展示されていた。

国防競技

戦時色が強まってくる昭和初期には、「国防競技」として手りゅう弾投げなどの種目も行われている。

大東亜大会

これは昭和15年の東亜競技大会のポスター。

「紀元二千六百年」のこの年、アジアで初のオリンピックが東京で開かれることが決まっていたが、日中戦争の影響などから日本政府が開催権を返上。

「幻の東京オリンピック」の代わりに開かれたのが、この東亜競技大会だった。
満州やフィリピンからも選手が参加している。

壮行会

それから3年後の昭和18年10月21日、戦況がますます逼迫する中で「出陣学徒壮行会」が開かれた。

映像が残っていて、雨の中、銃を肩にした学生がしぶきを上げながら行進する姿が印象的だった。

NHKの志村正順さんのラジオの実況中継や、当時の映画の映像は、ユーチューブで見ることができる。

説明

碑の横に、「次世代への伝言」として、次のように書いてある。

「・・・学業半ばにして陸に海に空に、征って還らなかった友の胸中を思い、生き残った我ら一同ここに『出陣学徒壮行の地』由来を記して、次代を担う内外の若き世代にこの歴史的事実を伝え、永遠の平和を祈念するものである」

出陣学徒有志

東京オリンピック

「出陣学徒壮行会」から21年後、国立競技場をメイン会場に、アジア初の「東京オリンピック」が開かれた。

円谷選手のマラソン、三宅兄弟の重量挙げ等々、いくつもの名場面が記憶に残る。

2020年のオリンピックに立候補

そして、「東京オリンピック招致委員会」は先日、2020年のオリンピックに「ニッポン復活」をテーマに立候補することを決め、申請書をIOCに提出した。

ここ国立競技場を8万人収容のスタジアムに改修して、メイン会場にする計画だ。

同期の桜

碑の横に一本の桜の木が植えられている。

「同期の桜」と書かれている。
出陣学徒の有志が、思いを込めて植えたものだ。

どんな花をつけるのか

まだ、つぼみは堅い。

でも、きっと春にはきれいな花を咲かせてくれるに違いない。


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プロフィール

め組のかった

Author:め組のかった
「惑わず」の年から走り始めて四半世紀。還暦で初フルマラソンを走り、2010年には66キロのウルトラを制限時間ギリギリで完走。現在も月に200キロ以上を目標に走り込みながら、写真を撮っている。
このブログは、ジョギング中に撮り貯めた写真によるフォトエッセイを目指している。
タイトルは「おくのほそ道」をもじってみたのだが、さて、わかるかなあ?

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