花嫁の父、危機一髪の巻

娘の結婚披露パーティのその日、娘と手を組んで会場に入ってゆくという段取りになっていた。

新婦のドレスの裾を踏むのではないかと、参列者の視線が足元に集まるかもしれない。

そこで、いつもの履き慣れた靴ではなく、ファッション性の高い靴を履いて会場に行くことにした。
KENZO(ケンゾー)の靴だ。
決して安いものではない。

「入場」の10分前に所定の位置まで来たその時、右足のかかとの接着剤がはがれてしまった。
いわゆる「パカパカ状態」になってしまったのだ。

これでは歩けない。
さあ、どうしよう。

急きょ、働き盛りの甥っ子二人の靴を履いてみる。

ところが、身体の割に足が小さくて、私の足が入らない。

本番まで10分しかないので、瞬間接着剤を使っても、直せないだろう。

会場の人にお願いしてガムテープを借りることにした。
よく見かける茶色のものでは黒との違いが目立ちすぎる。

幸い、黒のガムテープがあった。

横から見る

かかとの隙間には、ガムテープを両面テープ状に輪にして入れ、横からテープを張って補強した。

ズボンも下げて、補強部分が見えないようにすることにした。

幸い会場は暗く、靴の異変に気がついた人はいなかった。

パーティ

こうして、無事危機を脱出することができた。

そしてパーティ、二次会が終わり、家に帰ろうかという時、今度は左足のかかとが同じ状態になってしまった。

店が変わって、ガムテープはもう借りられない。
靴の紐を一部ほどいて、かかとを固定して歩くことにした。

そろりそろりと歩きながら家路についた。

靴メーカーの皆さんにお願いがある。

世界に冠たる「日本のモノづくり」のプライドにかけて、高品質の製品を作ってほしい。

「善良な父親に恥をかかせないでほしい」

これが、今日の「お父さんの主張」だ。


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とてもステキでした

ご結婚おめでとうございました。

花嫁の父はそれでなくても感慨深く、またドキマギするものなのに、靴が気になって涙どころではなかったのが幸いでしたね。

靴のおかげで落ち着いたあんなにステキな花嫁の父が演じられてまさに「塞翁が馬」というところではありませんか。

ほんとうに皆さんから祝福されたお二人に乾杯です。
プロフィール

め組のかった

Author:め組のかった
「惑わず」の年から走り始めて四半世紀。還暦で初フルマラソンを走り、2010年には66キロのウルトラを制限時間ギリギリで完走。現在も月に200キロ以上を目標に走り込みながら、写真を撮っている。
このブログは、ジョギング中に撮り貯めた写真によるフォトエッセイを目指している。
タイトルは「おくのほそ道」をもじってみたのだが、さて、わかるかなあ?

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