冬至に因んで

今日22日は冬至。一年で最も日中の時間が短い日だ。
一方、この日から少しずつ日が長くなってゆくことから、「太陽が復活する日」として祝う風習が世界各地にあるという。

東京の日のでは   6時12分48秒
   日の入りは  16時12分32秒
日中の時間は約10時間だ。

夜長に因んで、『夜長』という言葉の入った碑を、今日は紹介しよう。
(『夜長』は俳句では秋の季語だが、ここでは言葉通りに受け止めてほしい)

雨情記念碑

「都鳥さえ夜長の頃は 水に歌書く夢も見る」

作者は詩人の野口雨情。
「シャボン玉」「七つの子」「赤い靴」「雨降りお月さん」「船頭小唄」「波浮の港」など数多の名曲の詩を書いた人だ。

説明文

碑の横に立つ説明文には「・・日本童謡民謡の先駆 巨匠野口雨情氏が、昭和8年、門下生の詩謡集の序詞執筆のため当地に来遊の折、唱われたものである」と書いてある。

「水に歌書く夢・・・」との文句に、詩謡を書こうとする門下生の姿が思い起こされ、うまいものだと感心する。

言問橋

更に、出だしに「都鳥」の文句を置いているのも、碑の建っている場所を考えると流石だと思う。

碑が立つのは、隅田川にかかる「言問橋」の墨田区側のたもとのあたり。


言問橋の名前の由来は、伊勢物語の主人公・在原業平の歌に因んでいるのは、ご承知の通り。

「名にし負わば いざこと問はむ都鳥 わが思ふ人は ありやなしやと」という有名な句だ。
この辺りで詠まれた歌だといわれている。

当然、野口雨情はこの歌を意識して、前述の文句を紡ぎだしたのだろう。

言問い団子

碑は、墨堤通りの「言問団子」のちょうど目の前のところに立っている。

ところで、「都鳥」とは一体どんな鳥なのだろうか。
ウィキペディアで調べてみると「ユリカモメ」とする説が有力であるとのことだ。

ゆりかもめ

これがユリカモメ、海辺でよく見かける鳥だ。

調べるうちにこの「ユリカモメ」が東京都民の鳥であることを知った。

「都鳥」との別称や在原業平との縁によるものだろう。

お台場とを結ぶ新交通システムの愛称が「ユリカモメ」というのも理解できた。

雨情は啄木の友人だった。

さて、これは昨日紹介した「明治村」の「喜之床」内に飾られていたパネルだ。

なんと、石川啄木と野口雨情とは、一時期北海道の小樽新聞社でともに働いていたことがあり、親しかったのだという。

ただ、一緒に机を並べたのは1か月足らずと、ごく短い期間ではあったが、「二人の著名な叙情詩人が同じ職場にいて親しくしていた」ということは面白い偶然だ。


「冬至の日にゆず湯に入ると風邪をひかない」といわれる。
今日は、ゆず湯に入って、野口雨情の名文句をうなってみるのは如何だろう。

「都鳥さえ夜長のころは 水に歌書く夢も見る」

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め組のかった

Author:め組のかった
「惑わず」の年から走り始めて四半世紀。還暦で初フルマラソンを走り、2010年には66キロのウルトラを制限時間ギリギリで完走。現在も月に200キロ以上を目標に走り込みながら、写真を撮っている。
このブログは、ジョギング中に撮り貯めた写真によるフォトエッセイを目指している。
タイトルは「おくのほそ道」をもじってみたのだが、さて、わかるかなあ?

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