「桜」の後は「なんじゃもんじゃとハナミズキ」

小名木川近くで見かけた「なんじゃもんじゃ」

先日、江東区の小名木川の近く、仙台堀公園の入り口で、

雪が降り積もったように、白い花をたくさんつけている木を見かけた。

遠目にも華やかで、とても目立つ木だった。

根元に木の名前を書いたプレートがあり、「ヒトツバタゴ 別名なんじゃもんじゃ」と書いてあった。

「なるほど、これがなんじゃもんじゃの木か」と、去年の秋、神宮外苑見でかけた「石碑」を思い浮かべた。

絵画館

神宮球場の近くにある「聖徳記念絵画館」。

明治天皇の事績を紹介する絵画が展示されている施設で、その正面入り口に向かって右側の植え込みの中に、次のような石碑が残されている。

ヒトツバタゴの碑

江戸時代、この付近に”「別名なんじゃもんじゃ」と呼ばれるヒトツバタゴの名木があった”と書かれている。

明治神宮のホームページには、この木について次のように述べられている。

「なんじゃもんじゃ」とは、正体不明の木のことで、

江戸の昔、六道が交差する「青山六道の辻」にあった名前不詳の木がそのように呼ばれたという(別名 六道木とも言われた)。

ヒトツバタゴ

この木の正式な名前は「ヒトツバタゴ」、モクセイカ科の落葉高木で、五月に雪のような白い清楚な花を咲かせる。

ヒトツバタゴとは、一つ葉のタゴという意味で、タゴとはトネリコのことだという。

江戸の昔から有名だったその木は大正13年に天然記念物に指定されたが、昭和8年に枯死してしまった。

ここ外苑の聖徳絵画館前には、根接法により1代目の木から得たものを昭和9年に植え継がれたとされる2代目の木があった。

しかし、その木も木も枯れてしまって今はない。

だが、この写真を撮った時に公園を管理している人に聞くと、

なんじゃもんじゃの木は、この碑の近くの外苑や明治神宮の内苑にも植えられていて、5月になるとみごとな白い花を咲かせると話していた。

神宮外苑、内苑にある「なんじゃもんじゃ」も、今頃、きっと見ごろを迎えていることだろう。

代々木公園のハナミズキ

こちらは、代々木公園で見かけた「ハナミズキ」。

桜のあとを受けて、 華やかに咲き誇っていた。

アメリカからのへお返し

近づくと、木のそばに、こんなプレートが立っていた。

「米国から日本の皆様への贈り物」と書いてある。

ハナミズキは、1912年(大正元年)、当時の東京市長・尾崎行雄がアメリカに送り、ワシントンのポトマック河畔に植えられた桜のお礼として、日本にやってきた植物と聞いたことがある。

このハナミズキはまだ若い木だ。

その背景にどんなことがあるのか、調べてみた。

東京タワーの見える公園で

ここは、東京タワーを写す絶景ポイント。

左には「なんじゃもんじゃの木」、右のほうには、「ハナミズキ」の若木が見える。

ハナミズキは、今から100年も前に日本にやってきているのに、老木を見かけることは少ない。

どんな経緯があるのか調べてみようと、まず米国大使館のホームページを見てみた。

そこには、こんなふうに書いてあった。

”日本からのサクラ寄贈から100周年を迎えるのを記念し、米国政府と日米交流財団が共同で設立した官民パートナーシップ「友好の木―ハナミズキ・イニシアチブ」は、米国民からの返礼として3000本のハナミズキを日本に贈ることを決定し、2012年11月16日、そのうち最初の100本を東京都立代々木公園に植樹しました。残りは両国の友好を示す変わらぬシンボルとして、今後3年間かけ、都内のほか、東日本大震災の被災地である東北地方をはじめとする日本各地に植樹する予定です”

この程度のことしか書かれていなかったので、なぜ今、桜への返礼なのかよくわからなかった。

国立代々木体育館のハナミズキ

ネット上でその辺の背景を調べていくと、おぼろげながら次のようなことが分かった。

アメリカに桜の苗が送られてから3年後の1915年(大正4年)、アメリカから感謝のしるしとして日本に届けられたハナミズキの苗は40本。

日比谷公園などに植栽されたが、その後の戦争の中で「敵国の贈り物」として、そのほとんどが所在不明になってしまった。

今からおよそ100年前に日本にやってきたハナミズキのうち、現存するのは、東京・世田谷区の都立園芸高校にある老木のほかにネット上からは確認できなかった。

本郷の東京大学付属小石川植物園にも、その時に送られた老木があったそうだが、今では枯死してしまったとの記述を見つけた。

これまで、都立園芸高校の原木から育成した木が、日比谷公園や、100年前にアメリカに桜を送った関係者のゆかりの地に植えられているとはいえ、花をめぐる日米の交流を物語るものとしては物足りない。

100年前にポトマック河畔に植えられた桜は、全米の名所となり広く知られているが、

ハナミズキの物語は、それと比べて知名度は少ない。

花をめぐる友情の話として、これからの100年をにらんだものなのだろうと思った。

なんじゃもんじゃもあった

桜に続く花暦は、なんじゃもんじゃとハナミズキ。

もう間もなく「立夏」を迎える。

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プロフィール

め組のかった

Author:め組のかった
「惑わず」の年から走り始めて四半世紀。還暦で初フルマラソンを走り、2010年には66キロのウルトラを制限時間ギリギリで完走。現在も月に200キロ以上を目標に走り込みながら、写真を撮っている。
このブログは、ジョギング中に撮り貯めた写真によるフォトエッセイを目指している。
タイトルは「おくのほそ道」をもじってみたのだが、さて、わかるかなあ?

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